- はじめに
- KDDIってどんな会社?
- KDDIを「巨大な駅」と考えると分かりやすい
- 2026年3月期のKDDIはどれくらい稼いだ?
- KDDIは「通信一本足」から脱却しようとしている
- ローソンは単なるコンビニ投資なのか?
- 私がKDDIで最も注目しているのは法人事業
- 「AIブーム」でKDDIが注目される理由
- IoTが増えると「スマホ以外の回線」が増える
- KDDIは「成長株」なのか?
- 配当目的ならKDDIはかなり面白い
- 配当だけじゃない「自社株買い」
- 株主優待はどうなっている?
- KDDIの弱点① 日本市場の成熟
- KDDIの弱点② 巨大企業ゆえの成長速度
- KDDIの弱点③ 通信料金への政策リスク
- NTT・ソフトバンクと何が違う?
- 春川七々ならKDDIをどう評価する?
- KDDI株を見るときにチェックしたい5つの数字
- KDDIはどんな投資家に向いている?
- まとめ|KDDIは「携帯会社」から何になるのか?
はじめに
こんにちは、春川七々です🌸
今回取り上げるのは、**KDDI(9433)**です。
「KDDIってauの会社でしょ?」
そう思っている人も多いのではないでしょうか。
もちろん間違いではありません。
au、UQ mobile、povoなどの通信サービスはKDDIの中心事業です。
ただ、投資先として現在のKDDIを分析するときに、
「携帯電話会社」
というイメージだけで判断するのは、少しもったいないと思います。
なぜなら現在のKDDIは、
通信 × 金融 × エネルギー × ローソン × DX × AI・データセンター
へと事業領域を広げているからです。
そこで今回は、
「KDDI株は今後どうなる?」
「配当目的で長期保有できる?」
「NTTやソフトバンクとは何が違う?」
という疑問を持っている投資初心者向けに、KDDIの強みと将来性を詳しく分析していきます。
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※この記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はあくまでも自己責任でお願いいたします。
KDDIってどんな会社?
KDDIは日本を代表する通信会社の一つです。
証券コードは9433。
代表的なサービスには、
- au
- UQ mobile
- povo
などがあります。
スマートフォンを使っている人なら、一度は名前を聞いたことがあるでしょう。
通信事業は毎月利用料金が発生するストック型ビジネスです。
契約者が突然ゼロになるような事業ではなく、生活に欠かせない通信インフラを提供しています。
これがKDDIの強さの土台です。
ただし、ここからが今回の記事で最も伝えたい部分です。
私は今のKDDIを見るとき、
「何人がauを契約しているか」だけを追う会社ではなくなってきた
と考えています。
KDDIを「巨大な駅」と考えると分かりやすい
KDDIのビジネスを初心者向けに説明するなら、私は巨大な駅に例えます。
毎日、多くの人がau・UQ・povoという「駅」を利用しています。
普通の通信会社なら、
「駅を利用してもらって運賃を受け取る」
ところで終わります。
しかしKDDIが目指しているのは違います。
駅の中に、
銀行がある。
保険がある。
電気を契約できる。
買い物ができる。
動画やエンタメを楽しめる。
そして駅を出ればローソンがある。
こうなるとKDDIにとって重要なのは、
「通信料金をいくら払ってもらえるか」だけではなくなります。
1人の利用者と長く関係を持ち、通信以外のサービスも利用してもらう。
これが現在のKDDIを見るうえで非常に重要なポイントです。
2026年3月期のKDDIはどれくらい稼いだ?
まずは最新の業績を確認してみましょう。
2026年3月期のKDDIは、
売上高:約6兆719億円
営業利益:約1兆991億円
親会社の所有者に帰属する当期利益:約7,071億円
となりました。
売上高は前期比4.1%増。
営業利益も前期比1.1%増となっています。
6兆円を超える売上高に加えて、営業利益が1兆円を超えている巨大企業です。
さらに会社側は2027年3月期について、
売上高6兆4,100億円
調整後営業利益1兆2,100億円
を計画しています。
つまりKDDIは、すでに巨大企業でありながら、さらに成長を目指しているわけです。
では、その成長をどこから生み出そうとしているのでしょうか。
ここがKDDI株を見るうえで重要になります。
KDDIは「通信一本足」から脱却しようとしている
KDDIの面白さは、通信事業で生み出した巨大な顧客基盤を、別の事業につなげられることです。
たとえば金融。
KDDIグループには、
銀行、決済、クレジットカード、証券、保険など、さまざまな金融サービスがあります。
スマートフォンを入口にして、
通信
↓
決済
↓
銀行
↓
投資
↓
保険
とサービスを広げることができます。
これは新規参入企業には簡単に真似できません。
なぜならKDDIにはすでに巨大な通信顧客基盤が存在するからです。
ゼロから利用者を集める必要がありません。
私はここをKDDIの「隠れた資産」の一つだと思っています。
ローソンは単なるコンビニ投資なのか?
KDDIを分析するときに非常に面白い存在がローソンです。
「通信会社がコンビニを持って何をするの?」
と思いますよね。
一見すると、通信とコンビニはまったく別のビジネスに見えます。
しかしKDDIの戦略から考えると、意外と相性があります。
スマートフォンは「デジタル上の接点」です。
一方でローソンは、
リアル世界の接点
になります。
KDDIがどれだけ多くのスマートフォンユーザーを持っていても、実店舗まで持っているわけではありません。
ローソンとの連携によって、
「スマホの中」
だけだった顧客との関係を、
「街の中」
にまで広げられる可能性があります。
Pontaを中心としたポイント経済圏との相性もあります。
KDDIはローソンについて、将来的な日販向上も成長目標として掲げています。
つまりローソンは、
「コンビニ事業を追加した」
というより、
「KDDI経済圏にリアル店舗という巨大な入口を追加した」
と考えた方が面白いのではないでしょうか。
私がKDDIで最も注目しているのは法人事業
KDDIについて調べると、どうしてもauやローソンが目立ちます。
しかし投資家として私が特に注目したいのは、実は法人向け事業です。
現在、多くの企業が、
AI
クラウド
サイバーセキュリティ
IoT
データ分析
業務効率化
などに投資しています。
しかし企業側からすると、
「AIだけ導入すれば終わり」
ではありません。
AIを使うには通信ネットワークが必要です。
データを処理するクラウドやデータセンターも必要です。
そしてデータを守るセキュリティも必要になります。
ここでKDDIの強みが出てきます。
KDDIは通信会社なので、
通信+クラウド+AI+システム+セキュリティ
を組み合わせて法人へ提供できます。
これは単純な携帯電話会社とはかなり違う姿です。
「AIブーム」でKDDIが注目される理由
AI関連株というと、
半導体メーカー
データセンター
電力設備
サーバー企業
などを思い浮かべる人が多いでしょう。
KDDIは一見するとAI銘柄には見えません。
しかしAIが普及すればするほど、
データ通信量が増えます。
そしてAIを動かすためのデータセンターも必要になります。
つまりKDDIは、
「AIそのものを作る会社」
ではなく、
「AI社会を動かすインフラを提供する会社」
として見ることができます。
KDDIは新たな中期経営戦略で、AIインテグレーション、サイバーセキュリティ、Connected、データセンター・AI+コネクティビティ、AI-BPOなどを法人分野の成長領域として掲げています。
ここは今後数年間のKDDIを見るうえで重要なポイントだと思います。
IoTが増えると「スマホ以外の回線」が増える
もう一つ面白いのがConnected領域です。
通信回線というと、
「人間がスマホを契約する」
イメージがありますよね。
しかし今後は、
車
工場
監視カメラ
物流設備
スマートメーター
ロボット
など、
人間以外のモノが通信する時代
になります。
KDDIは2029年3月期にConnected回線数8,000万回線を目標として掲げています。
ここが実現していけば、
「人口が減るから携帯電話契約も減る」
という単純な話ではなくなります。
日本の人口が減っても、
1人+複数の機械が通信する社会
になれば、通信需要そのものが成長する可能性があります。
個人的には、この視点はKDDIの将来性を考えるうえでかなり重要だと思います。
KDDIは「成長株」なのか?
ここまで読むと、
「KDDIって意外と成長企業なのでは?」
と思うかもしれません。
ただし、私はKDDIを純粋な成長株として見るのは少し違うと思っています。
KDDIの魅力は、
通信という安定したキャッシュ創出力
を持ちながら、
その利益を、
金融
ローソン
DX
AI
データセンター
IoT
などへ展開できることです。
つまり、
「守りながら攻める会社」
という表現が近いと思います。
売上高が数年で何倍にもなるような企業ではありません。
その代わり、
通信事業から安定的に利益を生み出し、
新規領域を少しずつ成長させ、
配当や自社株買いで株主にも利益を還元する。
このバランスこそKDDIの特徴です。
配当目的ならKDDIはかなり面白い
KDDIを語るうえで外せないのが配当です。
2026年3月期の年間配当は、
1株80円
でした。
そして2027年3月期は、
年間84円
を予定しています。
これが実現すれば25期連続増配となる予定です。
「24年間増配してきた」という実績はかなり強い材料です。
もちろん将来の増配が保証されているわけではありません。
それでも、
「利益が増えた年だけ大量に配当する」
タイプとは違い、
継続的な株主還元を重視してきた会社
と評価できます。
さらにKDDIは、新しい中期経営戦略でも調整後当期利益に対する連結配当性向40%超を維持する方針を掲げています。
NISAで長期保有する銘柄を探している人にとっても、注目しやすい特徴です。
配当だけじゃない「自社株買い」
KDDIの株主還元を見るなら、配当だけを見るのはもったいありません。
2026年5月には、
上限3,000億円の自己株式取得
を発表しました。
さらに発行済株式総数の5%を超える自己株式の消却も決定しています。
自社株買いによって市場に存在する株式数が減れば、理論上は1株あたり利益(EPS)の押し上げ要因になります。
つまりKDDIは、
配当
だけではなく、
自社株買い
も組み合わせながら株主還元を行っています。
長期投資家としては、ここも重要な評価ポイントでしょう。
株主優待はどうなっている?
KDDIには株主優待制度もあります。
現在は、毎年3月31日時点の株主名簿に記録され、
200株以上を1年以上継続保有
している株主が対象となっています。
ただし、株主優待は制度変更の可能性があります。
そのため、
「優待が欲しいからKDDIを買う」
より、
企業価値・配当・成長性を中心に考えて、優待はプラスアルファ
くらいに考える方がいいと思います。
KDDIの弱点① 日本市場の成熟
もちろんKDDIにもリスクがあります。
まず、日本の人口減少です。
スマートフォンはすでに広く普及しています。
これから新規契約者が爆発的に増える市場ではありません。
そのためKDDIには、
「スマホ契約者を増やす」
以外の成長戦略が必要です。
金融やローソン、法人DX、IoTなどへ進出している理由の一つもここにあります。
逆に言えば、
非通信分野が期待通り成長するか
は今後のKDDIを評価するうえで重要になります。
KDDIの弱点② 巨大企業ゆえの成長速度
KDDIは売上高6兆円を超える巨大企業です。
100億円の新規事業が成功しても、会社全体から見るとそれほど大きなインパクトにならない場合があります。
小型成長株のように、
「利益が3年で5倍」
という成長を期待する会社ではありません。
そのためKDDIへの投資は、
短期間で株価10倍を狙う
というより、
配当+利益成長+自社株買いによる長期的な資産形成
との相性が良いと私は考えています。
KDDIの弱点③ 通信料金への政策リスク
通信会社には独特のリスクがあります。
それが政策です。
携帯料金は家計への影響が大きいため、政府の政策や規制の影響を受ける可能性があります。
過去にも携帯料金引き下げが通信各社の業績や株価に影響したことがあります。
通信事業が安定しているからといって、
完全なノーリスク事業ではありません。
KDDIが金融や法人DXなどへ収益源を広げていることは、このリスクを分散する意味でも重要だと思います。
NTT・ソフトバンクと何が違う?
通信株を検討すると、
KDDI
NTT
ソフトバンク
のどれを買えばいいのか迷う人も多いでしょう。
かなり単純化すると、私はKDDIを、
「通信の安定性と非通信成長のバランス型」
として見ています。
KDDIの特徴は、
auという強力な通信ブランドを持ちながら、
金融
Ponta
ローソン
エネルギー
法人DX
AI
データセンター
IoT
と、通信利用者との関係を横方向に広げようとしていることです。
そのためKDDIへの投資を検討するときは、
「auの契約者が増えるか?」
だけではなく、
「auユーザー1人から生まれる価値をどれだけ増やせるか?」
を見るのが重要だと思います。
春川七々ならKDDIをどう評価する?
私ならKDDIを、
「配当株」と「成長株」の中間にいる銘柄
として評価します。
爆発的な成長を期待する企業ではありません。
しかし、
通信という強固な収益基盤
+
金融・ローソンなどの生活サービス
+
AI・DX・データセンターなどの法人向け成長分野
+
連続増配
+
自社株買い
という組み合わせは非常に面白いです。
特に注目したいのが、
「通信契約者数」から「顧客生涯価値(LTV)」へ
という考え方です。
一人の利用者にスマートフォンだけを契約してもらうより、
auを使い、
金融サービスを利用し、
Pontaを使い、
ローソンを利用し、
その他のサービスにも接触してもらう。
こうなれば、KDDIにとって1人の顧客が生み出す価値は大きくなります。
人口が大幅に増えない日本だからこそ、
「人数を増やす」から「1人との関係を深くする」
という戦略は理にかなっています。
私はここに、現在のKDDIの独自性があると思います。
KDDI株を見るときにチェックしたい5つの数字
今後KDDIの決算を見るなら、売上高と営業利益だけでなく、
①モバイルARPU
1契約あたりの収入が伸びているか。
②解約率
利用者がKDDI経済圏に残っているか。
③金融・ローソンなど非通信事業の利益成長
通信依存から脱却できているか。
④法人向けDX・AI関連事業の成長
次の利益エンジンになれるか。
⑤EPSと1株配当
利益成長と株主還元が両立しているか。
この5つを継続的に確認したいと思います。
株価だけを毎日見るより、
「会社が前年より強くなっているか」
を見る方が、長期投資では重要です。
KDDIはどんな投資家に向いている?
KDDIは、
長期投資を考えている人
配当を受け取りながら保有したい人
NISAで日本株を持ちたい人
成長性もある程度欲しい人
極端なハイリスク株を避けたい人
には検討しやすい銘柄だと思います。
一方、
「数か月で株価2倍を狙いたい」
という人には、それほど向いていないでしょう。
KDDIはどちらかというと、
時間を味方につけて保有するタイプの企業
です。
まとめ|KDDIは「携帯会社」から何になるのか?
KDDIを昔ながらの携帯電話会社として見ると、
「日本は人口減少するし、通信市場も成熟している」
という結論になってしまいます。
しかし現在のKDDIを見ると、少し違った姿が見えてきます。
通信を入口として、
金融。
エネルギー。
ローソン。
DX。
AI。
データセンター。
IoT。
へと事業を広げています。
つまりKDDIが目指しているのは、
「スマホ回線を売る会社」ではなく、「人と企業の生活・経済活動を支えるプラットフォーム企業」
なのではないでしょうか。
私は今後のKDDIを見るうえで、
「auの契約者が何人増えたか」
だけではなく、
「通信という巨大な顧客基盤を、どれだけ他の事業の成長につなげられたか」
に注目したいと思います。
そして投資家目線では、
2026年3月期の売上高6兆719億円という巨大な事業基盤、
24期連続増配、
2027年3月期に予定する年間84円への増配、
3,000億円規模の自社株買い、
そしてAI・DX・ローソン・金融などの新しい成長領域。
この**「安定+成長+株主還元」**の3つがKDDIの魅力です。
ただし、現在の配当や過去の増配実績だけを理由に購入するのではなく、今後の決算では非通信事業が本当に利益成長につながっているのかを確認していく必要があります。
KDDIは、
「高配当だから持つ株」から「通信インフラを土台に、どこまで生活インフラ企業へ進化できるかを見る株」へ。
そんな視点で追いかけてみると、かなり面白い銘柄ではないでしょうか。
※本記事は2026年8月時点で公表されている情報をもとに作成したもので、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。配当・業績予想等は変更される可能性がありますので、投資を行う際はKDDIの最新の決算資料・適時開示等をご確認のうえ、ご自身の判断で行ってください。


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